2018年に開催したワークショップ


出版記念ワークショップ―トラウマの治療に効くコンパッション・フォーカスト・セラピー―

 イギリスのPsychological Trauma Society(McFetrige, et. al., 2017)で推奨されているように、現在トラウマ(PTSD)の治療にはコンパッション・フォーカスト・セラピー(Compassion Focused Therapy: CFT)が有効だと言われています。

 

 本ワークショップでは、まず講義形式で「トラウマの治療にどうしてコンパッションが有効であるのか」という基本的な考え方を学び、さらに実際のエクササイズを通して「トラウマに対してどのようにアプローチしていくのか」という理解を深めました。

 

 トラウマの治療者であれば一度は経験している、治療がうまく行かない理由についてコンパッションという視点から理解することができる内容でした。

 

 CFTは、クライアントさんのレジリエンスを高めるのに有効なことから、これまでの技法と競合することはありません。この3日間の集中型ワークショップで、トラウマ治療について研鑽を積むことができました。

★講師の紹介

デボラ・リー博士

(Deborah Lee, DClinPsy)

 イギリスで有名なトラウマ治療施設でセンター長やロンドン大学の上級名誉講師を兼任している、トラウマ治療の権威者である。顧問臨床心理学者。PTSDの治療にコンパッションを先駆的に適用し、クライアントのレジリエンスを育成することで治療成果を挙げている。

★開催した日時

 2018年11月23日(金・祝)~25日(日) 10:00~17:00

 

★開催会場

 東京成徳大学東京キャンパス(十条) 6号館2階

★主催

 プラスワンラボ合同会社

★出版記念書籍

『トラウマへのセルフ・コンパッション』

デボラ・リー&ソフィー・ジェームス著

石村郁夫・野村俊明訳(2018年、金剛出版)

★ワークショップでの集合写真

 全国各地から、80名程度の方にお集まり頂きました。

★参加人数

 約80名(満席で実施できました)

★参加者の声

 

 ●まず、この機会を作っていただいたことに心から感謝です。また、学びを深め、技術を磨いていきたいので、次の機会を楽しみにしております。

 

 ●通訳の先生が、デボラ先生のテンポとか声のトーンとかが一体感があり、臨床心理学の言葉にしていただき、とてもわかりやすく、違和感なく助かりました。

 

 ●EMDRにCFTを組み合わせて使う方法が見つけることができ、EMDRの適用範囲が広がったと思えました。とても満足しました。内容もとても濃いものでした。

 

 ●デボラ先生は、こちらの勇気を高めてくれるパッショネイトな心があふれていました。また、人権や人間性に対するコンパッショネイトな思いが参加者の心を癒し、感動させたように思います。

 

 ●通訳の先生も感情や身振りをふまえて臨場感をもって伝えてくれたため、とてもわかりやすく、ナイスなチームワークでした。

 

 ●講義の内容が充実していて、適確な日本語訳もついており、資料も豊富(和文、英文のパワポ資料とワークシート集)で驚きました。デボラ先生の温かさや包容力、ユーモア、強さ、やさしさが伝わってくる3日間でした。初学者ですが、とても勇気がわいてくるワークショップでした。

 

 ●デボラ先生は知識と理論と経験がコンパッションと共にいい感じで統合されていて、素晴らしい先生だと思いました。

 

 ●デボラ先生にハグしてもらい、とても嬉しかったです。講義の話だけでも、生きる勇気が湧いて来るように感じました。